MORE = テキストファイルの内容を1画面ずつ表示する - Windowsのコマンドプロンプト(bat,cmd)
○Windows XP
テキストファイルの内容を、1画面ずつ表示します。o このコマンドは、環境変数 MORE で指定した値を、オプションとして取り込みます。
+ ですので、予期しない動作をさせたくない時は、環境変数 MOREの値を空にしておく事をおすすめします。
**** 書式
--------
more [オプション] 表示したいファイル名
もしくは
more [オプション] < 表示したいファイル名
もしくは
実行したいコマンド | more [オプション]
--------
o コマンド名やキーワードは、大文字小文字のどちらでも大丈夫です。
o オプション = 下記のオプションを、半角空白区切りで並べます。
+ オプションを省略した時は、次のように動きます。
+ 環境変数 MORE の値があれば、オプションとして取り込みます。
+ 拡張機能(/E)は有効です。
+ この拡張機能は、CMDコマンドで拡張機能をOFF(cmd /e:off)にしても有効です。
名前 | 意味 |
---|---|
/e | このコマンドの拡張機能を有効にします。 + CMDコマンドなどの「コマンド拡張機能」とは別物です。 Windows XP Service Pack 3の場合、既定で拡張機能が有効になっています。 |
/c | 表示する前に、画面の表示内容を消去します。 |
/p | フォームフィード文字(= 改ページ文字 0x0c)を展開します。 展開すると、ページの下まで空行が入ります。次のページの先頭1行にも空行が入ります。 なお、出力をリダイレクトする時には、このオプションは危険です。 + ファイルへの出力が途中で止まり、スペースキーを押すなどの操作が必要になります。 |
/s | 空白行が複数連続する時に、空白行を1行にまとめます。 |
/t数字 | タブ文字を、数字で指定した個数の半角空白に置き換えます。 但し、常に正しい個数に置き換えるのは、数字が 0 か 1 の時だけです。 + 数字に2を指定した時、連続するタブを置き換えると半角空白が1つ少なくなります。 + 例えば、タブ2つは半角空白3個に置き換わります。 + 数字に3以上を指定すると、置き換えるタブは1つ以上減ります。 + 数字が3の時、タブ1つは半角空白2個、タブ2つは半角空白4個に置き換わります。 |
+数字 | 最初に表示するファイルのみ、数字で指定した行数分だけスキップします。 先頭行から表示したい時は0、1行スキップなら1です。 指定した数字がファイルの行数を超えた時は、次のファイルの先頭から表示します。 |
o 表示したいファイル名 = 複数並べて書く事が出来ます。
+ ファイルを複数並べる時は、間に半角空白を入れます。
+ ファイル名に空白文字が入る時は、ファイル名を「"」(= 二重引用符)で括ります。
+ ワイルドカード(「*」や「?」)を指定する事も出来ます。
+ 但し、フォルダーを指定する事は出来ません。
+ UNIX形式のファイル名(「\」の所で「/」を使用)を指定したい時は、リダイレクトで入力します。
+ ファイル名を直接指定する時は、UNIX形式のファイル名を使用する事は出来ません。
o 実行したいコマンド = 任意のコマンドを実行して、その表示内容をこのコマンドに渡す事が出来ます。
**** 戻り値 ( ERRORLEVELの値。確認分のみ )
o 0 = 成功、もしくは書式エラー
+ 「無効なパラメータです - /mikusan」 = 書式が間違っています。
o 1 = ファイルのアクセスエラー
+ 「ファイル C:\ミクさん にアクセスできません」 = フォルダー名では無く、ファイル名を指定して下さい。
**** 機能
o テキストファイルの内容を1画面ずつ表示します。
o 「-- More --」と表示されて止まっている時、コマンド入力を受け付けます。
+ Windows XPの場合、このコマンドの拡張機能は、既に有効になっていました。
名前 | 意味 |
---|---|
空白(スペースキー) | 次のページを表示します。 |
(Enterキー) | 次の1行を表示します。 |
q | 終了します。 |
f | 次のファイルを表示します。 次のファイルが無い時は、終了します。 |
p 数字 | 数字で指定した行数分だけ、表示します。 「p」と入力すると、数字の入力を促すメッセージを表示します。 |
s 数字 | 数字で指定した行数分だけ、スキップします。 表示するのは次のページ(= 1画面分)です。 「s」と入力すると、数字の入力を促すメッセージを表示します。 |
= | 現在の位置(= 行番号)を表示します。 |
? | 「-- More --」で入力出来るコマンドの一覧を表示します。 |
o このコマンドは、環境変数 MORE で指定した値を、オプションとして取り込みます。
+ 但し、コマンドのオプション指定と重複する時は、コマンドのオプション指定を優先します。
** 仕様外の動作
o /p オプションを指定しない場合は、このコマンドの出力をリダイレクトする事が可能です。
+ 長いファイルを止める事無く、ファイルに出力します。
o /p オプションを指定して、実際に改ページ文字が現れた時は、MOREコマンドはキー入力を待ちます。
**** 使用例
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more ミクさんの料理予定.txt ミクさんの料理を最後まで食べる方法.txt
more ミクさんの料理*.txt
dir /b /s *胃腸薬* | more
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+ コマンド名やキーワードは、大文字小文字のどちらでも大丈夫です。
+ 表示内容が長いと、途中で止まります。ですので、このコマンドは、自動処理には向いていません。
**** メモ
o 以前、TYPEコマンドで表示出来ない、特殊な文字コードが混じっているテキストファイルを、このコマンドを使うと、適当に解釈して表示してくれた事がありました。
**** 確認したバージョン
o Windows XP Service Pack 3
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関連ページ:
▼画面表示と印刷関連(▼ABC順)
▼Windowsコマンド一覧(▼ABC順)
▼コマンドプロンプト画面
▼制作メモ
> CLS = コマンドプロンプト画面の表示内容を消去する
PROMPT = コマンドプロンプトの表示文字列を変更する
COLOR = 現在のコマンドプロンプト画面の背景と文字の色を変更する
+
TYPE = テキストファイルの内容を表示する
(2011年7月29日追加。/tオプションの詳細動作と、環境変数 MORE)