2017年11月13日月曜日

C++サウンドプログラミング

o VSTプラグイン開発(音声エフェクトなど)
VST Audio Plug-Ins SDK(VST SDK)で出来ること
VST SDKの最新版を入手する方法
WindowsでVST Audio Plug-Ins SDK (VST3 SDK)を使用する方法
Visual StudioでVST Audio Plug-Ins SDK(VST3)をビルドする方法(Visual Studio 2017)
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初音ミク曲に必要な、未来の音の作り方。

o コンピューター・プログラミングで初音ミクする方法の一つです。
o VST規格に合わせて音を鳴らすプラグインや音を加工するプラグインを作ると、世界中にある多くの作曲ツールで使うことが出来ます。


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    ▼Visual C++
    ▼コンピューター・プログラムを作る
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VST Audio Plug-Ins SDK(VST SDK)で出来ること

VST規格に合わせてプラグインを作ると、世界中にある、多くの作曲ツールで使うことが出来ます。

VST Audio Plug-Ins SDK (VST SDK)は、VSTプラグインを作るためのライブラリです。
公式版はC++で出ていますが、C#やJava用のライブラリも出ています。

VST SDKで出来ることは、
  • 音を鳴らす「VSTi」 (= 誰も知らない音色の楽器を作成できます)
  • 音声を加工する「VSTエフェクト」 (= 誰も聞いたことのない音声エフェクトを作成できます)
  • それらを使う「VSTホスト」(= 多くの作曲ツールが備えている機能です。)

**** メモ
現在のVST SDKの最新バージョンは、VST 3.6.8です。(2017年11月現在)
作曲ツールの方も、VST 3規格への対応が始まったところです。
  • MAGIX Music Maker Premium バージョン24 = VST3サンプルプラグインが動作しました。
  • FL Stuio 12.5 = VST 3サンプルプラグインが動作しました。
  • (VST 2規格しかサポートしていない作曲ツールもあります。)


**** 確認したバージョン
  1. VST 3.6.8 Audio Plug-Ins SDK
  2. MAGIX Music Maker Premium バージョン24.1.6.127 (UDP3)
  3. FL Stuio 12.5.1.5


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    > VST SDKの最新版を入手する方法
(2017年11月13日追加。VST3サンプルプラグインが動作した作曲ツール)

Visual StudioでVST Audio Plug-Ins SDK(VST3)をビルドする方法(Visual Studio 2017) - C++サウンドプログラミング

Visual Studioで最新のVST Audio Plug-Ins SDK(VST3 SDK)をビルドしたい時は、無料ソフト「CMake」を使用して、Visual Studioのプロジェクトファイルを作成します。


**** 手順:(以下、CMake 3.9.6 で確認しました。)

VST SDK最新版の入手や配置については、「WindowsでVST Audio Plug-Ins SDK (VST3 SDK)を使用する方法
(Visual Studioの公式対応バージョンもこちら)

1. CMake をインターネットから入手してインストールします。
Download | CMake (CMakeの公式ページ)
  • Release Candidate(rc)版は最新機能のお試しバージョン。
  • Latest Release版は、少し古いですが安定バージョンです。(今回こちらを試しました。CMake 3.9.6)
実行して問題がありましたら、他の良さそうなバージョンで試してみます。
(CMakeの古いバージョン(3.4まで)が入っている場合は、一旦アンインストールして下さいとの事です。)

2. CMake (cmake-gui)を実行します。

3. 画面が出てきますので、設定を行います。
Where is the Source code: 欄に、配置したVST3_SDKフォルダを指定(例:C:/VST_SDK/VST3_SDK)
Where to build the binaries: 欄に、実行ファイルを出力するフォルダを指定(例:C:/VST_SDK/VST3_SDK/Output)
  • 今存在しないフォルダを指定しても大丈夫です。
  • 次の4番の手順実行時に、「フォルダを作成しますか」質問が出てきますので、Yesボタンを押して作成。

4. 画面下部左側にある「Configue」ボタンを押します。
初回実行の場合、開発環境を選択する画面が出ますので、開発環境を選びます。
注意点は、64bitパソコンの場合にあります。
  • 64bitパソコンの場合、64bit実行ファイルを作成したい時は、Win64 が付いている名前を選ぶ事(例:Visual Studio 15 2017 Win64)
  • 64bitパソコンの場合、32bit実行ファイルを作成したい時は、Win64 が付いていない名前を選ぶと良いかもしれません。(例:Visual Studio 15 2017)
    (ビルド中に警告メッセージが出ますが、32bit実行ファイルが出来ました)
終了しましたら、一番下の欄に「Configuring done」メッセージが出て止まりますので、次に進みます。

5. 画面下部左側にある「Generate」ボタンを押します。
すぐに終了し、一番下の欄に「Generating done」メッセージが出て止まりますので、次に進みます。

6. 画面下部左側にある「Open Project」ボタンを押します。

7. Visual Studioが開きますので、後は普通にビルドします。
(実行ファイルは、「Where to build the binaries:」欄で入力した場所の、対応する階層に出来ます。)
(VST3の実行ファイル名は、.vst3です。)


**** 確認したバージョン
  1. CMake 3.9.6 (Windows win64-x64)
  2. VST 3.6.8 Audio Plug-Ins SDK
  3. Windows 10 Pro (64bit)
  4. Microsoft Visual Studio Community 2017 Version 15.4.0


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(2017年11月13日追加。64ビットパソコンで32ビット実行ファイルを作る手順)

2017年11月12日日曜日

WindowsでVST Audio Plug-Ins SDK (VST3 SDK)を使用する方法 - C++サウンドプログラミング

最新のVST Audio Plug-Ins SDK (VST3 SDK)は、そのままではビルド(コンパイル)できませんので、使用前に少し作業が必要です。


**** 手順
1. VST SDKを入手します。
2. C++開発環境も準備しておきます。
Windowsの場合は、Visual Studio 2017がおすすめです。(その他は、下記のメモ欄を参照)
  • 個人の場合は無料版(Visual Studio 2017 Community)もあります。
  • インストール時のポイントは、「C++によるデスクトップ開発」を選択する事。
3. ダウンロードしたzipファイルを解凍(展開)します。
4. Audio Plug-Ins SDKの場合は、VST2_SDKフォルダの下にある全フォルダを、VST3_SDKフォルダにコピーします。
下記のコマンドを実行するか、手動でコピーします。
  • Windowsの場合: copy_vst2_to_vst3_sdk.bat
  • OS XやLinuxの場合: copy_vst2_to_vst3_sdk.sh
5. 無料ソフト「CMake」を使って、目的の開発ツールに応じた(Visual Studioなどの)プロジェクトファイルを作成します。


**** メモ
VSTプラグインの開発や使用は、Windows以外でも行うことが出来ます。
公式対応している開発環境は、VST_SDK3フォルダの下にあるREADME.mdを参照。
(メモ帳やブラウザで確認することが出来ます。)

公式対応しているC++開発環境:(VST SDK 3.6.8の場合:詳細バージョンはREADME.mdを参照)
  • Visual Studio 2015以降
  • Xcode 6以降
  • Qt Creator
公式対応しているVSTプラグイン実行OS:(VST SDK 3.6.8の場合:詳細バージョンはREADME.mdを参照)
  • Microsoft Windows 7以降
  • Apple OSX 10.7以降
  • Apple iOS 8以降
  • Linux (ベータ版です)


**** 確認したバージョン
  1. VST 3.6.8 Audio Plug-Ins SDK
  2. Windows 10 Pro (64bit)
  3. Microsoft Visual Studio Community 2017 Version 15.4.0


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    > Visual StudioでVST Audio Plug-Ins SDK(VST3)をビルドする方法(Visual Studio 2017)

VST SDKの最新版を入手する方法 - C++サウンドプログラミング

次のWebページから、VST SDKの最新版をダウンロードできます。(2017年11月現在)
Developers (Steinberg社)

このページで取得できるSDKは、
  • VST Audio Plug-Ins SDK (VSTプラグインを作りたい方はこちら)
  • VST Module Architecture SDK
  • ASIO SDK

**** 手順
1. 上記の場所から、目的のSDKをダウンロードします。
VSTプラグイン開発の場合は、Webページのやや下部にある「VST 3.6.8 Audio Plug-Ins SDK」のようなリンクをクリック
# もし、SDKの公開場所が変わっていましたら、Web検索で見つけてください。

2. VST SDKのセットアップ手順は、「WindowsでVST Audio Plug-Ins SDK (VST3 SDK)を使用する方法
(Visual Studioの公式対応バージョンもこちら)


**** メモ
1. ドキュメントは、VST_SDK3フォルダの下にあります。
  • index.html = ドキュメント本体(英語:ブラウザで表示)
  • LICENSE.txt = このSDKの利用規約(英語)
  • README.md = このSDKの概要説明(英語:メモ帳やブラウザで表示可能です。)


**** 確認したバージョン
  1. VST 3.6.8 Audio Plug-Ins SDK
  2. Windows 10 Pro (64bit)
  3. Microsoft Visual Studio Community 2017 Version 15.4.0


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