2017年11月13日月曜日

Visual StudioでVST Audio Plug-Ins SDK(VST3)をビルドする方法(Visual Studio 2017) - C++サウンドプログラミング

Visual Studioで最新のVST Audio Plug-Ins SDK(VST3 SDK)をビルドしたい時は、無料ソフト「CMake」を使用して、Visual Studioのプロジェクトファイルを作成します。


**** 手順:(以下、CMake 3.9.6 で確認しました。)

VST SDK最新版の入手や配置については、「WindowsでVST Audio Plug-Ins SDK (VST3 SDK)を使用する方法
(Visual Studioの公式対応バージョンもこちら)

1. CMake をインターネットから入手してインストールします。
Download | CMake (CMakeの公式ページ)
  • Release Candidate(rc)版は最新機能のお試しバージョン。
  • Latest Release版は、少し古いですが安定バージョンです。(今回こちらを試しました。CMake 3.9.6)
実行して問題がありましたら、他の良さそうなバージョンで試してみます。
(CMakeの古いバージョン(3.4まで)が入っている場合は、一旦アンインストールして下さいとの事です。)

2. CMake (cmake-gui)を実行します。

3. 画面が出てきますので、設定を行います。
Where is the Source code: 欄に、配置したVST3_SDKフォルダを指定(例:C:/VST_SDK/VST3_SDK)
Where to build the binaries: 欄に、実行ファイルを出力するフォルダを指定(例:C:/VST_SDK/VST3_SDK/Output)
  • 今存在しないフォルダを指定しても大丈夫です。
  • 次の4番の手順実行時に、「フォルダを作成しますか」質問が出てきますので、Yesボタンを押して作成。

4. 画面下部左側にある「Configue」ボタンを押します。
初回実行の場合、開発環境を選択する画面が出ますので、開発環境を選びます。
注意点は、64bitパソコンの場合にあります。
  • 64bitパソコンの場合、64bit実行ファイルを作成したい時は、Win64 が付いている名前を選ぶ事(例:Visual Studio 15 2017 Win64)
  • 64bitパソコンの場合、32bit実行ファイルを作成したい時は、Win64 が付いていない名前を選ぶと良いかもしれません。(例:Visual Studio 15 2017)
    (ビルド中に警告メッセージが出ますが、32bit実行ファイルが出来ました)
終了しましたら、一番下の欄に「Configuring done」メッセージが出て止まりますので、次に進みます。

5. 画面下部左側にある「Generate」ボタンを押します。
すぐに終了し、一番下の欄に「Generating done」メッセージが出て止まりますので、次に進みます。

6. 画面下部左側にある「Open Project」ボタンを押します。

7. Visual Studioが開きますので、後は普通にビルドします。
(実行ファイルは、「Where to build the binaries:」欄で入力した場所の、対応する階層に出来ます。)
(VST3の実行ファイル名は、.vst3です。)


**** 確認したバージョン
  1. CMake 3.9.6 (Windows win64-x64)
  2. VST 3.6.8 Audio Plug-Ins SDK
  3. Windows 10 Pro (64bit)
  4. Microsoft Visual Studio Community 2017 Version 15.4.0


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関連ページ:
    ▼C++サウンドプログラミング
    ▼コンピューター・プログラムを作る
    ▼制作メモ
    ▼目次
(2017年11月13日追加。64ビットパソコンで32ビット実行ファイルを作る手順)